読みもの ・
本屋大賞の受賞作から選ぶ、最初に読みたい5冊
書店員の投票で決まる本屋大賞。棚の前でにある受賞作から、まず手に取ってほしい五冊を選びました。
本屋大賞は、全国の書店員の投票で選ばれる賞です。受賞作は話題になる分、何から読めばいいか迷いやすい。今回は棚の前でに載せている受賞作のうち、はじめて読む人に勧めやすい五冊を、受賞年と一緒に並べました。

1『告白』
2009年の受賞作。終業式の日、担任が教室で、自分の娘の死はこのクラスの誰かのせいだと打ち明けるところから始まります。章ごとに語り手が替わり、そのたびに事件の意味がひっくり返る。後味は重いので、明るい本を読みたい日には向きません。

2『52ヘルツのクジラたち』
2021年の受賞作。海辺の町に越してきた女性が、母親からひどい扱いを受けている少年と出会う話です。重い題材を扱っていますが、誰かの声を聞こうとすることそのものが救いになる、という方向へ話が進んでいきます。気持ちに余裕がある日に。

3『そして、バトンは渡された』
2019年の受賞作。親が何度も替わり、名字も変わってきた女子高生と、血のつながらない父の暮らしを描きます。設定だけ聞くと悲しい話に思えますが、読むほどに温かくなる。気分が沈んでいるときにも開ける一冊です。

4『舟を編む』
2012年の受賞作。辞書を一冊作るのに十年以上かける編集部の話です。人付き合いの苦手な主人公が、言葉を一語ずつ詰めていくうちに、周りの人との距離まで変わっていく。地味な仕事がこんなに面白いのかと驚かされます。

5『かがみの孤城 上』
2018年の受賞作で、最後はこれ。教室に通えなくなった七人の中学生が、光る鏡の先にある城で出会う話です。上下巻と長いですが、終盤でばらばらだった手がかりが一気につながる。受賞作から一冊だけ選ぶなら、この本を勧めます。
おわりに
受賞作は文庫になっているものが多く、図書館でも見つけやすい本ばかりです。気になった本のページで、近くの在庫を確かめてみてください。