あらすじ
密室、見立て、ダイイングメッセージ、読者への挑戦。古典的な仕掛けが順番に登場し、登場人物たちもそれを自覚しています。過去の名作への言及も多く、ミステリ読者向けの目配せが随所にあります。
読みどころ
お約束を積み上げた先で、一段ひっくり返す構成です。分量はありますが、場面転換が速く読みやすい。
こんな人に
おすすめしたいのは。王道の館ものをたっぷり読みたい人。
同じ作者の『天久鷹央の推理カルテ』は医療ミステリのシリーズです。
向かないかもしれない人
分量が厚く、過去の名作への言及も多いため、ミステリをほとんど読んだことがない人には目配せの面白さが伝わりにくいかもしれません。お約束の連続が作り物めいて見える人にも不向きです。
比べ読み
『容疑者Xの献身』東野圭吾
同じ星の並びでも、こちらは館に探偵や霊能力者を集めて古典的な仕掛けを順に積む厚めの本格、『容疑者Xの献身』は犯行から始まり天才同士の読み合いと人間ドラマに重心がある。ミステリのお約束を浴びたいならこちら、分量を抑えて人の情に触れたいなら向こうを先に。
『十戒』夕木春央
閉ざされた場所での事件として並ぶ『十戒』は、無人島に残された十の戒律が読者に選択を突きつける。こちらは過去の名作への目配せが多く、ミステリを読み慣れた人ほど楽しめる作り。前作『方舟』を読んだ人は向こう、館ものの定番を一通り味わいたい人はこちらから。










