あらすじ
将虎は、かつて探偵事務所に勤めていたこともある男。知り合いに頼まれ、その身内が関わった「蓬莱倶楽部」という組織を探ります。調査の合間に、さくらとの仲も深まっていく。過去のヤクザ事務所への潜入の話も挟まりながら、物語は思わぬ方向へ進みます。
読みどころ
この本は、事前に何も知らないほうが楽しめます。読み終えたら、たぶん最初のページに戻りたくなる、とだけ書いておきます。途中の将虎の軽口や女性関係の描写は好みが分かれますが、そこも含めて仕掛けの一部です。
こんな人に
おすすめしたいのは。ミステリで「やられた」と声を上げたい人。
結末を人に話したくなりますが、まだ読んでいない人の前ではどうか我慢してください。
向かないかもしれない人
将虎の軽口や、女性との関わりの書き方に好き嫌いが出やすい。再読性は星3つで、何度も味わうより初めて読むときの驚きに重心がある作品なので、繰り返し読める本を探す人には不向き。
比べ読み
『十角館の殺人』綾辻行人
どちらも予備知識なしで読むことが勧められる仕掛けものの代表格で、星の並びも同じ。十角館は孤島の館と本土の二つの話が交互に進む古典的な舞台、葉桜は元探偵が霊感商法を調べる現代の街の話。館ものの型から入りたいなら十角館を先に、軽口の多い語りが平気なら葉桜からでもいい。
『殺戮にいたる病 新装版』我孫子武丸
星の数は同じでも、怖さの度合いは大きく違います。『殺戮にいたる病』は犯行の書き方が相当に残酷で、苦手な人へは勧めづらいと紹介されている一冊。葉桜で好みが分かれるのは主人公の軽口や女性関係の描写のほうなので、残酷な場面を避けたい人は葉桜を選び、平気な人が次に進む先として殺戮を。









