あらすじ
フロイト、ユングと並ぶ心理学の三大巨頭とされながら、日本ではあまり読まれてこなかったアルフレッド・アドラー。その思想を、哲人と青年の五夜にわたる対話という形式で解説した本です。トラウマの否定、課題の分離、共同体感覚——アドラーの中心概念が、青年の反論を受けながら一つずつ立ち上がっていきます。
読みどころ
対話形式であることが、この本ではちゃんと効いています。青年が代わりに反発してくれるからです。「そんな理屈は暴論だ」と青年が食ってかかり、哲人が答える。読者が抱くであろう違和感が先回りして言語化されるので、置いていかれません。言い切りの強い本なので、素直に受け取るより、自分がどこに引っかかるかを確かめながら読むほうが得るものが多いと思います。
こんな人に
おすすめしたいのは。人との距離の取り方に、少し疲れている人。
10年以上のロングセラーなので、たいていの本屋の棚に置いてあります。在庫を調べずに行っても空振りしにくい一冊です。
向かないかもしれない人
物語性は星2で、筋を追う楽しみはほとんどありません。哲人の言い切りが強く、トラウマの否定まで押してくる本なので、断定口調に反発を覚えやすい人には引っかかる場面が多く出てきます。








