棚の前で/ミステリの部/幻の女

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棚の前で

『幻の女』ハヤカワ・ミステリ文庫の書影書影:版元ドットコム

幻の女

  • ミステリ
  • ハヤカワ・ミステリ文庫
  • 分量:ふつう

妻を殺した容疑をかけられた男の無実を証明できるのは、名前も知らない女だけ。

おすすめ度
★★★★★
読みやすさ
★★★★★
物語性
★★★★★
実用度
★★★★★
再読性
★★★★★

おすすめ度は、棚の前でが「まず一冊」としてどのくらい強く勧めるかを示す数字です。物語性・再読性・読みやすさと分量から決めています。

版元
早川書房
判型
ハヤカワ・ミステリ文庫
刊行
2015年12月
ISBN
9784150705541

あらすじ

死刑執行までの日数が章題に置かれ、残り時間が減っていきます。バーテンダー、運転手、劇場の関係者。誰もが女の存在を否定する理由が、終盤で明かされます。

読みどころ

1942年の作品です。冒頭の一文と、時間の刻み方が有名で、サスペンス小説の古典として読み継がれています。

こんな人に

おすすめしたいのは。時間制限のあるサスペンスが好きな人。

同じ作者の『暁の死線』『喪服のランデヴー』も文庫で読めます。

向かないかもしれない人

古い時代の空気や翻訳ものの言い回しになじめない人には、入りにくいところがある。残り日数で追い立てる作りなので、ゆっくり味わう読書を好む人にも向きにくい。

比べ読み

『長いお別れ』レイモンド・チャンドラー

どちらもアメリカの古典だが、『長いお別れ』は謎ときより男同士の友情とマーロウの頑固さを読む本で、分量も重い。『幻の女』は死刑執行までの日数を章題に刻み、名も知らぬ女を探す時間制限で引っ張る。テンポのいい緊張を先に味わうならこちら、ゆったり人物に浸るなら『長いお別れ』。

『ナイルに死す』アガサ・クリスティー

『ナイルに死す』は船上の乗客全員に動機がある、人間関係の緻密さで読ませる謎解き。『幻の女』は犯人探しより、無実を証明できる女の存在を誰もが否定する不気味さが中心。容疑者を推理しながら読みたいならクリスティーを、追い詰められていく焦りを味わいたいならこちらを先に。

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