あらすじ
18年がたち、大人になった俊夫は約束の日に、かつて先生の家があった場所を訪ねます。そこで俊夫が出会ったのは、先生が作っていた、時間を行き来するための乗りものでした。それに乗ったことから、俊夫は戦前の昭和の東京に立つことになります。消えた啓子はどこへ行ったのか。約束はなぜ18年後だったのか。
読みどころ
1970年に出たこの長編は、直木賞の候補に挙がっています。日本語で書かれたタイムトラベル小説の代表として名前が挙がる一冊で、文庫の解説は星新一が書いています。時間をさかのぼった先で見る、昭和の初めの銀座の町並みや暮らしの手ざわりが、とても細かい。仕掛けの話であると同時に、なくなった町を歩く話でもあります。作者はこの本のあと数作を残して、1972年に亡くなりました。
こんな人に
おすすめしたいのは。タイムトラベルものの、伏線がぴたりと合う瞬間が好きな人。
ハインラインの『夏への扉』も、時間を越えて約束を果たしにいく話です。日本とアメリカの読み比べに。








