あらすじ
目を覚ました2000年の世界で、ダンは自分が奪われたものの行方を追い始めます。そして、どうしても取り戻したいものがあることに気づく。相棒の猫ピート、幼いころから慕ってくれた少女リッキィ。ダンは、もう一度未来を書き換えるための方法を探します。
読みどころ
1950年代に書かれた「未来」なので、描かれる2000年の技術には時代を感じます。けれど裏切られてもあきらめない主人公の前向きさは古びていない。伏線がきれいに回収される後半は、読んでいて気持ちがいいです。
こんな人に
おすすめしたいのは。読み終えて、晴れやかな気分になりたい人。
2021年に山﨑賢人の主演で、舞台を日本に移して映画化されました。
向かないかもしれない人
1950年代に書かれた作品のため、描かれる未来の技術には古さを感じます。科学考証の新しさを求める人や、主人公の前向きさを楽観的すぎると感じやすい人には、合わない部分がありそうです。
比べ読み
『ダーク・マター』ブレイク・クラウチ
星は同じで、どちらも奪われた人生を取り戻そうとする話です。『ダーク・マター』は拉致された物理学者が目覚めると人生が別物に入れ替わっていたという緊張の強いスリラー。こちらは古い未来像の中で、裏切られた男が猫と一緒に前を向いて進みます。手に汗を握るならクラウチ、晴れやかさならハインラインを。
『老人と宇宙』ジョン・スコルジー
『老人と宇宙』は七十五歳で軍に志願すると若い体をもらえる代わりに地球へ戻れない話で、宇宙での戦いが舞台。こちらは二〇〇〇年の世界で失ったものの行方を追う話で、相棒の猫ピートが一緒です。派手な戦場を読みたいならスコルジー、伏線が収まっていく気持ちよさを求めるならこちらを。








