棚の前で/青春の部/線は、僕を描く

PR本ページのリンクにはアフィリエイトが含まれます。

棚の前で

『線は、僕を描く』講談社文庫の書影書影:版元ドットコム

線は、僕を描く

  • 青春
  • 講談社文庫
  • 分量:ふつう

両親を事故で亡くし、心を閉ざした大学生が、水墨画の巨匠に突然「弟子にならないか」と誘われる。第59回メフィスト賞受賞作。

おすすめ度
★★★★★
読みやすさ
★★★★★
物語性
★★★★★
実用度
★★★★★
再読性
★★★★★

おすすめ度は、棚の前でが「まず一冊」としてどのくらい強く勧めるかを示す数字です。物語性・再読性・読みやすさと分量から決めています。

版元
講談社
判型
講談社文庫
刊行
2021年10月
ISBN
9784065238325

あらすじ

霜介は、湖山の内弟子として水墨画を学び始めます。湖山の孫で、同じく絵に打ち込む千瑛は、素人の霜介を弟子に取ったことが気に入らず、翌年の展覧会での勝負を挑む。墨のすり方、筆の動かし方、花を一輪描くことの難しさ。霜介は、描くことを通して自分の喪失と向き合っていきます。

読みどころ

作者自身が水墨画家で、筆が紙の上を走る瞬間の描写が、文字なのに目に浮かぶ。芸術の話ですが、専門知識はまったく要りません。『羊と鋼の森』が好きな人には、同じ系統の静かな熱を感じてもらえるはずです。

こんな人に

おすすめしたいのは。大切な人を失って、何も手につかなくなった経験がある人。

2022年に横浜流星の主演で映画化されました。続編の『一線の湖』もあります。

向かないかもしれない人

水墨画の技法の描写に多くの紙幅が割かれ、展開そのものは穏やかです。派手な勝負の場面を期待する人や、親を亡くした記憶が生々しい時期の人には、静かな重さが合わないかもしれません。

比べ読み

『きみの友だち』重松清

星が同じで、どちらも孤独を抱えた若者が人とつながり直す話です。『きみの友だち』は松葉杖の少女らを中心にした連作で、友だちとは何かを問います。こちらは両親を亡くした大学生が水墨画の巨匠に誘われ、筆を通して喪失と向き合う一本の話。人間関係を考えるなら重松作品、描くことの静かな熱に触れるなら砥上作品を。

『この世にたやすい仕事はない』津村記久子

『この世にたやすい仕事はない』は燃え尽きて仕事を辞めた女性が、考えずに済む仕事を紹介されていく話で、働き方を見直す軽さがあります。こちらは心を閉ざした大学生が、墨のすり方や筆の運びから一つの技を学んでいく話。気負わず働くことを考えたいなら津村作品、一つの道に打ち込む姿を見たいならこちらを。

stock

『線は、僕を描く』の在庫状況

耳で聴く・読み放題で読む

  • Audible

    プロの朗読で聴くサービス。通勤や家事のあいだに一冊ぶん進みます。

    無料体験を見る
  • Kindle Unlimited

    対象の電子書籍が読み放題。気になった本をその場で開けます。

    無料体験を見る

PR本ページのリンクにはアフィリエイトが含まれます。