あらすじ
語り手は、ベジェル警察の警部補ティアドール・ボルル。ベジェルの路上で、顔を傷つけられた若い女性の遺体が見つかります。調べていくと、彼女は外国から来た学生で、どうやらもう一方の国、ウル・コーマとかかわっていたらしい。見てはいけないものを見ないまま、二つの国にまたがる殺人を捜査する。刑事の捜査という手堅い形の中で、この奇妙な街のしくみが少しずつわかってきます。
読みどころ
原著は2009年にイギリスで出て、ヒューゴー賞・世界幻想文学大賞・アーサー・C・クラーク賞・ローカス賞などを受けました。2018年にはイギリスのBBCでドラマになっています。宇宙船も未来の機械も出てきません。変わっているのは、人が街をどう見るかという決まりだけ。その一点で、警察小説がまったく別の手触りになります。
こんな人に
おすすめしたいのは。設定の一点だけで世界が変わって見える話が好きな人。
刑事の捜査とSFの設定を組み合わせた先輩格として、アシモフの『鋼鉄都市』があります。








