あらすじ
そこへ、求人の貼り紙を見た徳江という老女がやってきて、働かせてほしいと頼みます。年齢と、指の曲がった手を見て、はじめのうち、千太郎は首を縦に振りませんでした。けれど徳江が置いていった手作りの粒あんを口にして、考えを変えます。早朝から豆を煮る徳江のやり方で、店の前には、やがて行列ができるほどです。店の常連の中学生ワカナも、二人の間に加わっていきます。
読みどころ
単行本は2013年にポプラ社から出ました。2015年に河瀨直美監督、樹木希林主演で映画になり、小説は多くの国で翻訳されています。人の役に立てなくなったとき、人は何のために生きるのかという問いを、あんを煮る手つきの描写を通して考えさせる小説です。
こんな人に
おすすめしたいのは。働くことの意味を、仕事の外側からもう一度考えてみたい人。
食べものを手渡すことから人が持ち直していく話なら『ライオンのおやつ』があります。








