あらすじ
佃航平は、かつて宇宙科学開発機構でロケット開発に携わっていました。打ち上げの失敗をきっかけに研究者の道を離れ、父親が遺した町工場・佃製作所を継いでいます。ある日、大手メーカーから特許侵害で訴えられ、会社は存続の危機に。同じころ、佃製作所の持つ技術が、大企業・帝国重工のロケット計画にとって欠かせないものだと判明します。
読みどころ
理不尽に追い詰められたところからの逆転劇が、池井戸潤らしく痛快です。技術者の誇りと経営者としての現実の間で揺れる佃の姿には、働いている人なら誰でも自分を重ねる場面があるでしょう。
こんな人に
おすすめしたいのは。仕事で理不尽な目に遭っている人。元気が欲しい人。
続編の『下町ロケット ガウディ計画』などでシリーズになっています。ドラマ版も話題になりました。
向かないかもしれない人
専門的な技術や特許の話が続くので、企業の駆け引きに興味が持てない人には退屈に映るかもしれません。痛快な逆転劇の型が肌に合わない人にも向きにくいでしょう。
比べ読み
『本日は、お日柄もよく』原田マハ
実用度の星が三つで並ぶのが『本日は、お日柄もよく』。あちらはスピーチの文面がそのまま読めて挨拶の心得が身につく。こちらは特許訴訟と大企業との駆け引きで逆転を描く。人前で話す予定が近いなら向こう、理不尽への反撃で元気を補給したいならこちらを先に。
『フリーター、家を買う。』有川浩
働く人への応援という点で近い『フリーター、家を買う。』は、会社を辞めた息子と家族の問題が中心。こちらは町工場の経営者が技術者の誇りと現実の間で揺れる。仕事を辞めた側の気持ちに寄り添うなら向こう、組織を背負う側の踏ん張りを見たいならこちら。











