棚の前で/青春の部/ぼくは勉強ができない

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棚の前で

『ぼくは勉強ができない』文春文庫の書影書影:版元ドットコム

ぼくは勉強ができない

  • 青春
  • 文春文庫
  • 分量:軽い

勉強はできない。でも女の子にはもてる。十七歳の時田秀美が、学校の「正しさ」に一つずつ疑問を投げかける。

おすすめ度
★★★★★
読みやすさ
★★★★★
物語性
★★★★★
実用度
★★★★★
再読性
★★★★★

おすすめ度は、棚の前でが「まず一冊」としてどのくらい強く勧めるかを示す数字です。物語性・再読性・読みやすさと分量から決めています。

版元
文藝春秋
判型
文春文庫
刊行
2015年5月
ISBN
9784167903619

あらすじ

連作短編の形で、秀美の高校生活が描かれます。優等生の学級委員、秀美とぶつかる教師、女子に嫌われている女子、年上の恋人・桃子。秀美は、大人や同級生の言うことに納得がいかないと、はっきりそう言う。そのたびに、学校で当たり前とされていることのおかしさが浮かび上がります。

読みどころ

三十年以上前に書かれた小説ですが、秀美の言葉は今の高校生が読んでもまっすぐ届くはずです。大人が読むと、秀美の周りにいる大人たちの格好よさ、格好悪さにも目が行く。短くて読みやすいのも、手に取りやすい理由です。

こんな人に

おすすめしたいのは。「普通はこうするものだ」という言葉に、いつも反発したくなる人。

中高生の子どもに手渡したい一冊です。大人は、自分が高校生だった頃を思い出しながら。

向かないかもしれない人

筋の起伏で引っ張る作品ではなく、秀美の言葉と態度が中心です。年上の恋人との関係も含め、主人公の奔放さに共感しにくい人には合いにくいでしょう。

比べ読み

『きみの友だち』重松清

学校の「当たり前」を疑う点で並ぶ『きみの友だち』は、友だちは多いほうがいいという思い込みを静かに崩す連作。こちらは秀美が納得できないことをはっきり口にして、正しさのおかしさを浮かび上がらせる。痛みに寄り添いたいなら向こう、反発の爽快さを味わいたいならこちら。

『何者』朝井リョウ

『何者』も若者の自意識を扱うが、舞台は就職活動とSNSで、終盤に痛いところを突かれる。こちらは軽い分量の高校生活で、主人公が大人の言い分に正面から反発する。自分を見つめ直す覚悟がある時は向こう、まっすぐな言葉で気持ちを軽くしたい時はこちらを。

stock

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