あらすじ
物質の性質から、建材、輸送、宇宙開発へと応用が広がっていきます。技術の説明は具体的で、経営や特許の話も出てくる。主人公は終始前向きです。
読みどころ
科学技術を、屈託なく肯定して書いた一冊です。悲観的な近未来ものが苦手な人に向きます。
こんな人に
おすすめしたいのは。明るい未来を描いたSFを読みたい人。
同じ著者の『太陽の簒奪者』は星雲賞を受けた長編です。
向かないかもしれない人
主人公は終始前向きで、技術を疑う視点はほとんど出てこない。科学の負の面や人間の葛藤を掘り下げるSFを好む人には、明るさが単調に感じられるかもしれない。
比べ読み
『横浜駅SF』柞刈湯葉
新物質の応用が建材から宇宙開発まで広がる本作と、自己増殖する駅が本州を覆う『横浜駅SF』。どちらも一つの発想を社会の隅々にまで押し広げていく。星は同じ並び。前向きな技術の話を浴びたい時は本作、奇抜な設定の作り込みを楽しみたい時は横浜駅へ。
『スペース金融道』宮内悠介
どちらも技術と一緒にお金の話が出てくるが、本作は特許や経営を前向きに扱い、『スペース金融道』は植民惑星での借金の取り立てを笑いに変える。明るい未来像に浸りたいなら本作を、経済と法をひねった笑いで読みたい日はスペース金融道を。









