あらすじ
題名は、映画で回想を示す手法から取られています。語りは現在から過去を見る形で進み、当時は分からなかった相手の事情が少しずつ明かされる。演劇部の合宿や公演も描かれます。
読みどころ
関係の始まりではなく、終わり方のほうに紙幅を割く恋愛小説です。読後感は重く、甘さはありません。
こんな人に
おすすめしたいのは。苦い恋愛小説を読みたい人。
2017年に実写映画が公開されました。『ファーストラヴ』は直木賞を受けた長編です。
向かないかもしれない人
恋の始まりより終わり方に重心があり、甘い場面はほとんどありません。幸せな恋愛ものを読みたい気分の時や、重い感情を引きずりたくない時には向きません。
比べ読み
『汝、星のごとく』凪良ゆう
どちらも甘さより苦さが先に来る恋愛ものです。『汝、星のごとく』は瀬戸内の島で出会った二人の十五年を、視点を入れ替えながら追い、家族や土地の閉塞感が絡みます。一つの関係の終わり方に焦点を絞った話を読みたいなら『ナラタージュ』、長い時間の流れごと味わいたいなら『汝、星のごとく』へ。
『きみはポラリス』三浦しをん
『きみはポラリス』は、恋と呼べるか分からない気持ちを十一通り書き分けた短編集です。回想の語りで一つの恋を掘り下げるこちらより、区切って読める分だけ気軽に始められます。短く味わいたいならポラリス、一つの関係に深く入り込みたい時は『ナラタージュ』を。









