あらすじ
店に持ち込まれるのは、宝石にまつわる悩みごとです。婚約指輪を返したい人、形見の宝石の価値を知りたい人。リチャードは、石の種類や歴史の知識から、依頼人が本当に知りたいことを見抜いていきます。正義は、まっすぐすぎる性格でリチャードを振り回しながら、少しずつ彼との信頼を深めていきます。
読みどころ
宝石の知識が物語にうまく織り込まれていて、読み終えると宝石店のショーケースを見る目が変わる一冊です。正義とリチャードの軽妙なやりとりも楽しい。
こんな人に
おすすめしたいのは。宝石やアクセサリーが好きな人、大人の謎解きを読みたい人。
アニメ版は2020年の放送。一話ごとに一つの宝石が主役になる連作です。
向かないかもしれない人
緊迫した事件ものを求める人には、宝石にまつわる悩みごとを扱う連作は穏やかに映りそうです。本格的な鑑定の解説書のような中身を期待する人にも物足りないでしょう。
比べ読み
『ビブリア古書堂の事件手帖 栞子さんと奇妙な客人たち』三上延
店に持ち込まれる品から依頼人の事情を読み解く型は共通で、扱うのが宝石か古書かの違い。『ビブリア古書堂の事件手帖』は実在の本が謎の中心にあり、祖母の過去にほろ苦さが残る。アクセサリーに惹かれるならこちらを先に、本棚の話が好きなら向こうを。
『京都寺町三条のホームズ』望月麻衣
骨董品店の青年が客の事情を見抜く『京都寺町三条のホームズ』は、分量が軽く京都の町並み描写が濃い。こちらは英国人宝石商と正義の掛け合いに加えて、石の種類や歴史の知識が謎を解く鍵になる。旅気分で軽く読みたい時は向こう、知識ごと楽しみたい時はこちらを。








