あらすじ
なぎさの父は漁に出て亡くなり、母が働いて家を支えています。兄は家に引きこもったまま。なぎさは中学を出たら自衛隊に入って、早く自分で稼ぐつもりです。藻屑のほうは、かつて売れた歌手の娘で、体にはいつも痣がある。本人はそれを父の愛情だと言います。
読みどころ
なぎさが「実弾」と呼ぶのは、お金や仕事のような、現実に効くもの。藻屑の嘘は、その反対の何も撃ちぬけない甘い弾です。十三歳には実弾がなく、砂糖菓子の弾しか持てない。その無力さが、短い話の中で容赦なく描かれます。もとは2004年に富士見ミステリー文庫で出たライトノベルで、単行本を経て角川文庫に入りました。
こんな人に
おすすめしたいのは。子どもにはどうにもできないことを、ごまかさずに書いた話を読みたい人。
同じ作者の『GOSICK』とは手ざわりがまるで違います。読み比べると、作者の幅がよく分かります。









