あらすじ
過去では、卑弥呼と彼女の周囲の人々が、理解できない敵と戦うことになります。未来の戦いの記録が挟まれ、なぜ時間をさかのぼる必要があったのかが明かされていく。分量は短めに収まっています。
読みどころ
時間SFの仕掛けと、古代日本の物語を一冊にまとめた作品です。長編としては短い部類なので、一晩で読み切れます。
こんな人に
おすすめしたいのは。時間ものと歴史ものの両方が好きな人。
同じ作者の『老ヴォールの惑星』は短編集です。
向かないかもしれない人
機械群との戦いが話の軸で、未来の戦いの記録も挟まれる。邪馬台国を史実に沿って追う歴史小説を求める人や、戦闘の場面が苦手な人には期待と違うかもしれない。
比べ読み
『夏への扉〔新版〕』Robert A. Heinlein
時間をまたぐSFの二冊。「夏への扉」は1950年代に構想された未来像で、裏切られても前を向く主人公と伏線の回収が軽やか。「時砂の王」は機械群と戦うため過去へ送られる兵士が邪馬台国の時代に行き着く話。穏やかな日は「夏への扉」、歴史と戦争の重みも欲しい日はこちら。おすすめ度は「時砂の王」が星一つ上。
『リプレイ』ケン・グリムウッド
「リプレイ」は四十三歳で死んだ男が十八歳に戻り続けるやり直しものの原型で、一人の人生を繰り返し見つめる。「時砂の王」は人類の存亡をかけて時間をさかのぼり、古代日本で敵と戦う規模の大きい話。個人の生き方を考えたいなら「リプレイ」、壮大な仕掛けを短めの分量で楽しみたいならこちらを先に。








