あらすじ
店に並ぶのは、菫の手作りのアクセサリーや人形、そして「棺桶」と呼ばれる飾りのついた小箱です。中に入れるのは遺体ではありません。手放したい思い出や気持ちをしまって、店の庭に埋めるための箱です。妙は、お使いに行くボタン屋の店主、千歳と「とりあえず」付き合いはじめます。ところが千歳は、菫の元の夫でした。
読みどころ
寺地はるなのデビュー作です。第4回ポプラ社小説新人賞を受けて、2015年に単行本が出ました。妙は、自分に自信がなく、すぐ卑屈になる人です。その性格が急に直るわけではありません。それでも店に来る人や家族と関わるうちに、少しずつ変わっていく。そのゆっくりさが、この本の良いところです。
こんな人に
おすすめしたいのは。自分のことが好きになれず、何かを捨てられずにいる人。
小さな店に人が集まってくる話では、『ツバキ文具店』も近い読み心地です。










