あらすじ
高校で知り合った同級生の重松大吾は、70代の女性社長が営むリサイクルショップ「月世界」に住みこみで働いています。店は「よろず相談」も受けていて、隆太も手伝うことになる。持ちこまれるのは、カブトムシの幼虫がたくさん死んだ理由や、タヌキに化かされるという金持ちの悩みなど、たわいのない謎ばかりです。ところが、それを解いていくうちに、11年前に起きた一家殺人事件へと話がつながっていきます。
読みどころ
朝日文庫の書き下ろしとして出た長編ミステリーです。前半は、変わり者たちが小さな謎を片づける青春ものとして読めます。そこから話の色が大きく変わるのが、この本の作り方です。登場人物それぞれが抱える過去が丁寧に書かれていて、つらい話を通ったあとの読み心地を評価する書評が多く見られます。
こんな人に
おすすめしたいのは。学校にも家にも居場所がない若者が、人と関わって変わっていく話が好きな人。
同じ作者で、もっと暗く重い話を読みたくなったら『愚者の毒』があります。










