あらすじ
真の家庭は、はたから見れば平凡です。しかし中に入ってみると、母の秘密、父の卑屈さ、兄との距離がそれぞれ違う形で見えてくる。学校では、真が憧れていた同級生の別の顔も知ることになります。
読みどころ
人を一色で決めつけていたことに気づくという筋が、題名そのままに置かれています。中学生にも読める平易さで、大人が読んでも刺さる場面が多い一作。
こんな人に
おすすめしたいのは。家族との関係に息苦しさを感じたことがある人。
2010年にアニメ映画化。同じ作者の『リズム』『宇宙のみなしご』も少年少女が主役です。
向かないかもしれない人
自殺した中学生の体を借りる設定から始まり、家族の秘密も明かされていきます。自死の話題に触れたくない時期の人や、大人が主役の話を読みたい人には向きにくいでしょう。
比べ読み
『幸福な食卓』瀬尾まいこ
家族の内側にある事情を扱う点は同じです。『幸福な食卓』は父が「父をやめる」と宣言しても食卓を囲み続ける家族を軽い筆致で書き、『カラフル』は他人の体を借りた「ぼく」の目で家族の秘密を見つけていきます。設定の仕掛けを楽しむなら森作品、淡い日常を読みたいなら瀬尾作品を。
『青い鳥』重松清
学校と中学生が出てくる点で並びます。『青い鳥』はうまく話せない教師の側から生徒を見つめ、『カラフル』は自殺した中学生の体に入った側から家族や同級生を見直します。大人の立場で読みたいなら重松作品、子どもの目線に戻りたいなら森作品を先に。











