棚の前で/青春の部/幸福な食卓

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棚の前で

『幸福な食卓』講談社文庫の書影書影:版元ドットコム

幸福な食卓

  • 青春
  • 講談社文庫
  • 分量:軽い

朝食の席で、父が「父をやめる」と宣言する。それでも家族は食卓を囲み続ける。

おすすめ度
★★★★★
読みやすさ
★★★★★
物語性
★★★★★
実用度
★★★★★
再読性
★★★★★

おすすめ度は、棚の前でが「まず一冊」としてどのくらい強く勧めるかを示す数字です。物語性・再読性・読みやすさと分量から決めています。

版元
講談社
判型
講談社文庫
刊行
2007年6月
ISBN
9784062756501

あらすじ

物語は四つの章に分かれ、佐和子の中学から高校までが描かれます。途中で大きな出来事が起き、家族と佐和子自身の立ち位置が変わる。恋人の大浦君との関係が、その変化を支えます。

もう少し詳しく(結末には触れません)

第1章「幸福な朝食」は、父の宣言の朝から始まります。佐和子は暮らしの先行きを心配しますが、直はあっさり受け入れてしまう。別居中の母とも行き来は続いていて、みんなで朝ごはんを食べる習慣だけは崩れません。続く「バイブル」「救世主」「プレゼントの効用」で、佐和子は高校へ進み、塾で知り合った大浦君との距離も縮まっていきます。2005年に第26回吉川英治文学新人賞を受け、2007年には北乃きいさんの主演で映画になりました。

主な登場人物

中原佐和子
語り手。中学生から高校生までの数年間が書かれる。冷静で、がんばり屋。
父・弘
もとは学校の先生。朝の食卓で「父さんをやめる」と言い、仕事も辞めて勉強を始める。
母・由里子
家を出て一人で暮らし、和菓子屋で働いている。それでも料理を届けに家へ来る。
兄・直(直ちゃん)
勉強も運動もできた秀才なのに、大学へは進まず農業の道へ。
大浦勉学
佐和子と同じ塾に通う男の子。明るくて、考え方がまっすぐ。
小林ヨシコ
直の彼女。化粧が濃く、何ごとも大ざっぱ。

読みどころ

事情を全部説明しないまま、それでも一緒にいるという家族の形が描かれます。文章は軽く、悲しい場面でも重くなりすぎません。

こんな人に

おすすめしたいのは。家族小説を軽い筆致で読みたい人。

2007年に映画化。同じ作者の『そして、バトンは渡された』も家族の話です。

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