棚の前で/ホラーの部/独白するユニバーサル横メルカトル

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棚の前で

『独白するユニバーサル横メルカトル』光文社文庫の書影書影:版元ドットコム

独白するユニバーサル横メルカトル

  • ホラー
  • 光文社文庫
  • 分量:ふつう

語り手が地図だったり、犬だったり、人間でないことも多い。日本推理作家協会賞を受けた短編集。

おすすめ度
★★★★★
読みやすさ
★★★★★
物語性
★★★★★
実用度
★★★★★
再読性
★★★★★

おすすめ度は、棚の前でが「まず一冊」としてどのくらい強く勧めるかを示す数字です。物語性・再読性・読みやすさと分量から決めています。

版元
光文社
判型
光文社文庫
刊行
2009年1月
ISBN
9784334745264

あらすじ

収録は八編。どれも暴力や悪意を扱っていて、読む側を選びます。文章は硬質で、感傷をほとんど入れません。短編ごとに語りの仕掛けが変わるので、形式の実験としても読めます。

読みどころ

第60回日本推理作家協会賞の短編集部門を受けています。目を背けたくなる描写が多い代わりに、構成は極めて精密です。苦手な人には勧めませんが、短編の技術を見るには格好の一冊。

こんな人に

おすすめしたいのは。過激な描写を受け止められる人。

同じ作者の『ダイナー』は、より娯楽色の強い長編です。

向かないかもしれない人

八編とも暴力や悪意を扱い、目を背けるほどの描写が多いので、残酷な場面が苦手な人には向かない。おすすめ度は星2で、感傷や救いを求める人にも合いにくい。

比べ読み

『臓物大展覧会』小林泰三

どちらも読者を選ぶ短編集で、星の並びも同じ。「独白するユニバーサル横メルカトル」は暴力と悪意を硬質な文体で書き、語り手が地図や犬に替わる形式の実験が見どころ。「臓物大展覧会」は悪趣味と理屈っぽさが同居する九編で、発想の切れ味寄り。語りの技巧を見たいならこちら、奇抜な着想なら「臓物」を先に。

『パラサイト・イヴ』瀬名秀明

「パラサイト・イヴ」は細胞小器官が意思を持ち始める長編ホラーで、恐怖の源が科学の知識にある。実用度は星2とわずかに高め。こちらは人間の暴力そのものを短編で突きつける。理屈で怖がりたい時は「パラサイト・イヴ」、短い単位で強い描写に向き合える時はこちらを。

stock

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