あらすじ
物語は、藤間のいる現在と、原稿の中に書かれた少女の過去が交互に進みます。人形は日ごとに近づいてきて、残された時間はわずか。藤間はオカルトライターの野崎と霊媒師の比嘉真琴に助けを求め、原稿に隠された真実を探ります。
読みどころ
怪異の怖さに加えて、ミステリとしての仕掛けがしっかりしているのが澤村伊智の強みです。原稿の中の少女の孤独がとにかく痛々しく、それが呪いの正体と結びついていく後半は目が離せません。
こんな人に
おすすめしたいのは。ホラーとミステリの両方が好きな人。
『ぼぎわんが、来る』の続編ですが、この本から読んでも話は分かります。夜中に一人で読むのは、おすすめしません。
向かないかもしれない人
原稿の中の少女の孤独がかなり痛々しく、子どもがつらい目に遭う話が苦手な人には重いかもしれない。夜中に一人で読むのは勧められていない種類の怖さ。
比べ読み
『ユリゴコロ』沼田まほかる
どちらも誰かが書き残した文章を読む形式が仕掛けになっている。『ユリゴコロ』はノートに綴られた殺人の告白を読まされ、後半で見取り図が変わる。『ずうのめ人形』では、その原稿を読んだ人間に人形が近づいてくるという怪異が加わる。超常のない人間の怖さなら『ユリゴコロ』、呪いとミステリの両方を求めるならこちら。
『黒祠の島』小野不由美
『黒祠の島』は国に認められていない神を祀る島の民俗ホラーで、推理小説として着地する。『ずうのめ人形』は現在と原稿の中の少女の過去を交互に進め、日ごとに迫る人形がタイムリミットになる。閉鎖的な土地の空気を味わうなら『黒祠の島』、迫ってくる恐怖に追われたいならこちら。













