あらすじ
収録作の方向はばらばらで、SF寄りのもの、ミステリの形を取るもの、純粋な怪奇譚もあります。共通しているのは、気持ちの悪い状況を理詰めで説明していく姿勢です。
読みどころ
読者を選ぶ度合いが高い一冊です。描写に耐えられる人には、発想の切れ味が際立って見えます。
こんな人に
おすすめしたいのは。過激な描写を面白がれる人。
同じ作者の『玩具修理者』『アリス殺し』も文庫で読めます。
向かないかもしれない人
おすすめ度は星2で、作品の側から読者を選びます。気持ちの悪い場面を細かく読むのがつらい人や、収録作の方向がそろった短編集を求める人には不向きです。
比べ読み
『独白するユニバーサル横メルカトル』平山夢明
どちらも過激な描写への耐性が要る短編集で、星の並びもまったく同じです。『臓物大展覧会』は気持ちの悪い状況を理屈で説明していく方向、『独白するユニバーサル横メルカトル』は人間でない語り手と精密な構成が売り。理屈の通った悪趣味が好みならこちらから、語りの技巧を見たい日は平山作品から。
『パラサイト・イヴ』瀬名秀明
怖さを理屈で支える点は共通していますが、『パラサイト・イヴ』は細胞小器官を主役にした長編で、分子生物学の知識が骨格です。九編を拾い読みできる『臓物大展覧会』は短い時間向き、腰を据えて一つの恐怖を追いたい週末には瀬名作品が合います。












