あらすじ
三部構成で、兄弟と河童の取引から始まり、話は思いもよらない方向へ転がっていきます。河童たちの奇妙な言葉づかい、軍の憲兵による拷問、薬物が見せる幻覚。現実と悪夢の境目がどんどん崩れていきます。
読みどころ
暴力や拷問の描写がかなり生々しく、苦手な人には本当におすすめできません。それでも、ほかのどのホラーとも違う独特の世界と、ブラックユーモアの効いた語り口には強い中毒性があります。
こんな人に
おすすめしたいのは。刺激の強い本に耐性があり、奇妙な世界に浸りたい人。
「粘膜」シリーズの一作目です。電車の中で読むと隣の人が気になる内容なので、家で読むのがよいと思います。
向かないかもしれない人
拷問まで含む暴力の場面が生々しく書かれ、刺激に弱い人には勧められない種類の本です。人目のある電車の中で読みたい人や、筋の通った現実的な話を求める人にも合いにくいでしょう。
比べ読み
『スラッシャー 廃園の殺人』三津田信三
どちらも血や暴力の量が多いと明記されたホラーです。『スラッシャー 廃園の殺人』はホラー映画の型を謎ときの舞台にした作りで、推理の筋が通っています。『粘膜人間』は河童や憲兵が出る悪夢のような世界とブラックユーモアが軸。理屈で締めたいなら三津田作品、奇妙さに浸りたいなら飴村作品を。
『十三番目の人格 ISOLA』貴志祐介
星の並びはほぼ同じでも、怖さの出どころが違います。『十三番目の人格 ISOLA』は心理学や精神医療の知識を積み、最後に足場を外す作り。『粘膜人間』は拷問や薬物の幻覚まで踏み込む刺激の強さが特徴です。描写の強さに不安があるなら貴志作品から、耐性があるならこちらを。









