あらすじ
収録作の長さはまちまちで、ショートショートに近いものから、じっくり進むものまで並びます。派手な事件は起きず、状況の説明と人々の反応が中心です。
読みどころ
表題作の結末は、この作者の作品の中でも大きな規模のものです。日常的な語り口のまま、話の射程だけが広がっていきます。
こんな人に
おすすめしたいのは。星新一の代表作以外も読んでみたい人。
同じ作者の『ボッコちゃん』はショートショート50編を収めています。
向かないかもしれない人
派手な事件は起きず、状況の説明と人々の反応が中心です。ショートショートの切れ味だけを期待する人や、登場人物の内面を深く掘る話を読みたい人には淡泊に映るでしょう。
比べ読み
『横浜駅SF』柞刈湯葉
途方もない状況を日常の感覚のまま広げていく点が共通しています。『横浜駅SF』は自己増殖する駅というアイデア一本を社会の制度まで作り込んだ長編、『午後の恐竜』は長さのまちまちな作品を並べた本です。一つの世界に浸りたい日は柞刈作品、短い話を拾い読みしたい日は星作品を。
『夏への扉〔新版〕』Robert A. Heinlein
読みやすさは二冊とも星5です。『夏への扉』は裏切られても諦めない主人公の長編で、伏線が後半できれいに回収されます。『午後の恐竜』は派手な事件を置かず、状況の説明と人々の反応で話を進める作り。晴れやかな筋を求めるならハインライン、静かな発想の広がりを味わうならこちらを。










