棚の前で/SFの部/ボッコちゃん

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棚の前で

『ボッコちゃん』新潮文庫の書影書影:版元ドットコム

ボッコちゃん

  • SF
  • 新潮文庫
  • 分量:軽い

バーに置かれた美しい女性型ロボットは、客の言葉をそのまま返すだけ。数ページで終わる話が50編。

おすすめ度
★★★★★
読みやすさ
★★★★★
物語性
★★★★★
実用度
★★★★★
再読性
★★★★★

おすすめ度は、棚の前でが「まず一冊」としてどのくらい強く勧めるかを示す数字です。物語性・再読性・読みやすさと分量から決めています。

版元
新潮社
判型
新潮文庫
刊行
1971年1月
ISBN
9784101098012

あらすじ

著者自身が初期の作品から選んだ50編が入っています。宇宙人との取引、便利すぎる機械、人間の欲を試す装置。固有名詞や流行がほとんど出てこないので、発表から半世紀以上たった今でも古さを感じさせません。

読みどころ

「おーい でてこーい」も収められています。一編が短いので、どこから読んでもどこでやめてもよいのが利点です。文章が平易で、活字の本に慣れていない人にも勧めやすい一冊。

こんな人に

おすすめしたいのは。短い時間で一話読み切りたい人。

同じ作者の『ようこそ地球さん』『人造美人』なども同じ形式です。

向かないかもしれない人

どの話も数ページで畳まれ、人物を深く掘り下げる長編の読みごたえはありません。一人の主人公と長い時間付き合いたい人には、物足りなさが残りそうです。

比べ読み

『かめくん』北野勇作

読みやすさはどちらも星5の、軽く手に取れる本です。『かめくん』は亀に似た人造生物の暮らしを一冊かけて追う作りで、やさしい語りの下に重い主題が沈んでいます。『ボッコちゃん』は数ページで終わる話が五十編。一日で一つの世界に浸るなら北野作品、細切れの時間に一話ずつ拾うなら星作品を。

『クロノス・ジョウンターの伝説』梶尾真治

時間や機械の仕掛けを使う点は共通でも、向かう先が違います。『クロノス・ジョウンターの伝説』は過去へ跳ぶ装置の欠陥を切ない恋愛に結びつけた作品群。星新一の短編は宇宙人との取引や便利すぎる機械を通して、人間の欲を突き放して眺めます。気持ちを揺さぶられたい夜は梶尾作品、さらりと皮肉を味わうならこちら。

stock

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