あらすじ
著者自身が初期の作品から選んだ50編が入っています。宇宙人との取引、便利すぎる機械、人間の欲を試す装置。固有名詞や流行がほとんど出てこないので、発表から半世紀以上たった今でも古さを感じさせません。
読みどころ
「おーい でてこーい」も収められています。一編が短いので、どこから読んでもどこでやめてもよいのが利点です。文章が平易で、活字の本に慣れていない人にも勧めやすい一冊。
こんな人に
おすすめしたいのは。短い時間で一話読み切りたい人。
同じ作者の『ようこそ地球さん』『人造美人』なども同じ形式です。
向かないかもしれない人
どの話も数ページで畳まれ、人物を深く掘り下げる長編の読みごたえはありません。一人の主人公と長い時間付き合いたい人には、物足りなさが残りそうです。
比べ読み
『かめくん』北野勇作
読みやすさはどちらも星5の、軽く手に取れる本です。『かめくん』は亀に似た人造生物の暮らしを一冊かけて追う作りで、やさしい語りの下に重い主題が沈んでいます。『ボッコちゃん』は数ページで終わる話が五十編。一日で一つの世界に浸るなら北野作品、細切れの時間に一話ずつ拾うなら星作品を。
『クロノス・ジョウンターの伝説』梶尾真治
時間や機械の仕掛けを使う点は共通でも、向かう先が違います。『クロノス・ジョウンターの伝説』は過去へ跳ぶ装置の欠陥を切ない恋愛に結びつけた作品群。星新一の短編は宇宙人との取引や便利すぎる機械を通して、人間の欲を突き放して眺めます。気持ちを揺さぶられたい夜は梶尾作品、さらりと皮肉を味わうならこちら。










