あらすじ
森の描写が濃く、植物や地形が繰り返し書き込まれます。招かれた人々はそれぞれ過去を抱えていて、森の中でそれを突きつけられる。幻覚と現実の境は曖昧なままです。
読みどころ
美しさと恐ろしさを同じものとして書く作品です。分量はありますが、場面の絵が強く、読み進められます。
こんな人に
おすすめしたいのは。幻想的なホラーを読みたい人。
同じ作者の『月の裏側』も不穏な長編です。
向かないかもしれない人
森や植物の描写が繰り返し書き込まれ、幻覚と現実の境も曖昧なまま進む。筋の明快な解決や手早い展開を求める人には、分量も含めて重く感じられるかもしれない。
比べ読み
『残穢』小野不由美
星の並びが同じホラー二冊。「残穢」はマンションの一室の物音をきっかけに、土地で何十年も前に起きたことを掘り起こす話で、怖さの芯が住まいにある。「禁じられた楽園」は美術家が山中に作った作品と濃い森が舞台で、幻覚と現実の境が曖昧なまま進む。身近な怖さなら「残穢」、非日常の美しさに浸りたいならこちら。
『深泥丘奇談』綾辻行人
「深泥丘奇談」は京都の作家の周りで出来事がどこかずれていく連作で、一編ごとに区切れる。「禁じられた楽園」は森から出られなくなる人々を追う分量のある長編。短い単位で現実の歪みを味わいたい時は「深泥丘」、場面の絵の強さに長く身を任せたい時はこちらを。











