あらすじ
ポールはベッドから動けないまま、アニーの求めに応じて新しい原稿を書かされます。作中には彼が書いている小説の文章も挿入され、書く行為そのものが生き延びる手段になっていく。逃走の計画は何度も挫かれる。
読みどころ
超自然的な要素はありません。熱心な読者が、作者にとって最悪の存在になりうるという一点だけで最後まで持たせています。暴力の描写は強いので、そこは注意が要る。
こんな人に
おすすめしたいのは。密室状況のサスペンスを読みたい人。
映画版は1990年公開。読みやすさでは『スタンド・バイ・ミー』が入口になります。
向かないかもしれない人
暴力の描写が強く、本も厚めです。痛い場面が苦手な人や、短い時間で読み切れる軽いサスペンスを探している人には負担が大きいかもしれません。
比べ読み
『ずうのめ人形』澤村伊智
『ミザリー』に超自然の要素はなく、怖さの出どころは熱心すぎる読者という人間一人です。『ずうのめ人形』は呪いの人形という怪異に、ミステリの仕掛けを組み合わせている。幽霊より人のほうが怖いと感じる人はミザリーから、怪異ものも楽しめるならずうのめ人形から入ると合います。
『ダイナー』平山夢明
逃げ出せない場所に閉じ込められる点は共通しています。ミザリーはベッドから動けない作家が原稿を書かされる密室の緊張で押し、『ダイナー』は殺し屋だらけの食堂を娯楽作として走らせる。どちらも暴力の描写は強めなので、続けて読むなら間に軽い本を挟むのがよさそうです。










