あらすじ
前作と同じく、霊能者の佐々木が関わる。現代の生活の描写は細かく、SNSや職場の人間関係が物語の土台になる。残酷な場面もあります。
読みどころ
怖さの出どころが、人の感情の側にあるという作風が一貫しています。ネット発の書き手による、現代的な題材のホラーです。
こんな人に
おすすめしたいのは。現代を舞台にしたホラーを読みたい人。
同じ作者の『異端の祝祭』が先に出た長編です。
向かないかもしれない人
残酷な場面を含み、再読性は星3つ。人の好意が相手を壊していく話なので、恋愛や人間関係の悩みを抱えている時期には、気持ちが沈む方向に働くかもしれない。
比べ読み
『うるはしみにくし あなたのともだち』澤村伊智
怖さの源を人の側に置く点で、二冊は近い場所にいます。『うるはしみにくし』は美しくなりたい願いに怪異がつけ込む話で、比嘉姉妹シリーズの一作。漆黒の慕情は人を思う気持ちが形を変えて相手を壊していく。容姿の悩みに寄せた怖さならあちら、恋慕や執着の怖さならこちらを選ぶといい。
『九月が永遠に続けば』沼田まほかる
『九月が永遠に続けば』は怖さの源が怪異でなく人の情念にある作品で、ページを追うごとに気持ちが沈んでいくとされる。漆黒の慕情は霊能者の佐々木が関わり、SNSや職場など現代の生活の細部が土台にあります。純粋に人間の暗さを読みたい日は九月、怪異も含めた現代ホラーを求めるなら本作を。









