あらすじ
語られるのは、学校での序列、SNSでの評価、他人と比べる癖。怪異が起きる前の段階が長く書かれていて、追い詰められていく過程に説得力があります。シリーズの人物が出ますが、単独でも読めます。
読みどころ
怖さの出どころが、人間関係の側にあるのがこの作者の一貫した姿勢です。読み終えたあとに残るのは、怪異よりも人の言葉のほうかもしれません。
こんな人に
おすすめしたいのは。現代的な題材を扱ったホラーが読みたい人。
比嘉姉妹の物語は『ぼぎわんが、来る』が第一作です。
向かないかもしれない人
怪異が起きるまでの前置きが長く、序列や比較で追い詰められる過程がじっくり書かれます。学校やSNSの人間関係にいま疲れている人、早く怖い場面に入りたい人には重く感じられます。
比べ読み
『異端の祝祭』芦花公園
就職や承認欲求といった現代の弱みが怪異の入口になる点で、二冊は似た構図を持っています。『異端の祝祭』は青年が奇妙な集団に近づいていく話、『うるはしみにくし あなたのともだち』は学校の序列やSNSの評価に追い詰められる話です。教室の空気が身近な人は澤村作品から入るとよいでしょう。
『九月が永遠に続けば』沼田まほかる
怖さの出どころが人間の側にあるのは共通ですが、『九月が永遠に続けば』は怪異そのものが出ない心理サスペンスで、読むほど気分が重くなります。『うるはしみにくし』は怪異が人の願いにつけ込む形です。超自然の要素も欲しいなら澤村作品を先に、人の情念だけで十分なら沼田作品を。












