あらすじ
章ごとに語り手が替わり、玲のクラスメイトたちの事情が明かされていきます。部活に打ち込めない子、家庭に問題を抱える子。それぞれが自分の場所を見つけ直す過程が、合唱と重なっていく。
読みどころ
音楽の才能がある人だけの話にしない構成が効いています。続編では、彼女たちのその後が描かれる。
こんな人に
おすすめしたいのは。合唱や音楽の場面がある話が好きな人。
続編は『終わらない歌』。同じ作者の『羊と鋼の森』も音楽を扱っています。
向かないかもしれない人
実用度は星1で、仕事や生活に役立つ知識を得る本ではありません。才能のある人が頂点に駆け上がる成功譚を期待すると、方向の違いに戸惑うかもしれません。
比べ読み
『くちびるに歌を』中田永一
どちらも合唱を軸にした群像で、星の並びも同じです。『くちびるに歌を』は五島列島の中学生と臨時教師、こちらは高校のクラス全員と、音楽の道を諦めた少女が中心。章ごとに語り手が替わる形を味わうなら高校のこちらから、島の空気や大人の側の事情まで追いたい日は『くちびるに歌を』へ。
『屋上のウインドノーツ』額賀澪
会話の苦手な少女が吹奏楽部でマーチングを始める『屋上のウインドノーツ』は、一人の主人公を追う筋立てです。クラス全員の事情を章ごとに見ていく『よろこびの歌』より視点が絞られているので、楽器の場面を追いたい気分ならあちら、集団の声がそろっていく過程を見たいならこちらが合います。










