棚の前で/人生の部/イン・ザ・プール

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棚の前で

『イン・ザ・プール』文春文庫の書影書影:版元ドットコム

イン・ザ・プール

  • 人生
  • 文春文庫
  • 分量:ふつう

注射が大好きな精神科医・伊良部一郎のもとに、現代的な症状を抱えた人が訪れる。

おすすめ度
★★★★★
読みやすさ
★★★★★
物語性
★★★★★
実用度
★★★★★
再読性
★★★★★

おすすめ度は、棚の前でが「まず一冊」としてどのくらい強く勧めるかを示す数字です。物語性・再読性・読みやすさと分量から決めています。

版元
文藝春秋
判型
文春文庫
刊行
2006年3月
ISBN
9784167711016

あらすじ

伊良部は話をろくに聞かず、自分の興味で動き回ります。患者は振り回されるうちに、症状の原因だった思い込みから離れていく。看護師のマユミも、まったく愛想がありません。

読みどころ

シリーズの一作目です。心の病を、深刻に扱わないことで軽くするという方法を取っています。医療の正確さを求める本ではありません。

こんな人に

おすすめしたいのは。笑える連作短編を探している人。

シリーズは『空中ブランコ』『町長選挙』と続きます。

向かないかもしれない人

心の病を深刻に扱わず笑いに寄せる作りで、医療としての正確さは求めていません。症状への真剣な向き合い方を期待する人には、軽く映るかもしれません。

比べ読み

『虹の岬の喫茶店』森沢明夫

人が変わっていく話という点では『虹の岬の喫茶店』も同じですが、あちらは人を変えるのは時間と場所だという静かな書き方で、派手な展開はありません。伊良部の無茶に振り回されて笑いたい日は『イン・ザ・プール』、落ち着いた空気に浸りたい日は岬の喫茶店を選ぶと合います。

『キネマの神様』原田マハ

『キネマの神様』は会社を辞めた娘とギャンブル漬けの父が、映画の感想文でつながっていく話です。一話完結の笑いで進むこちらと違い、親子の関係を一本の筋で追います。短い話を区切りながら笑いたいなら『イン・ザ・プール』を先に、腰を据えて家族の話を読みたい時に『キネマの神様』を。

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