あらすじ
題材は、夫の職場での立場、妻の実家との距離、義母の来訪など。当事者たちは正面から話し合わず、遠回りな方法で折り合いをつけます。どの話もほどよいところで終わります。
読みどころ
解決しないまま、それでも日常は続くという結末が並びます。家庭小説として読みやすく、笑える箇所も多い。
こんな人に
おすすめしたいのは。家庭の小さなもめごとを描いた話が好きな人。
シリーズは『家日和』『我が家のヒミツ』と続きます。
向かないかもしれない人
話はほどよいところで幕を引き、問題がきれいに解決するとは限りません。白黒がはっきりつく展開や大きな事件を求める人には、物足りなく感じられそうです。
比べ読み
『長いお別れ』中島京子
『長いお別れ』は、認知症の父をめぐる家族の十年を年単位で区切って書き、笑える場面も含める点でこちらと通じます。家庭の小さなもめごとを短い話で並べるこちらに対し、あちらは一つの家族が遠ざかっていく時間を追う重めの題材。気軽に笑いたい日は『我が家の問題』、家族の行く末を考えたい日に『長いお別れ』を。
『生きるぼくら』原田マハ
『生きるぼくら』は引きこもっていた青年が祖母のもとで米作りを始める回復の話で、星の並びは同じです。言いにくい問題に遠回りで折り合いをつける家族を描くこちらと比べ、あちらは一人の再出発を一本の筋で追います。短編で区切りたいならこちら、一つの話に付き合いたいなら米作りの話を。













