棚の前で/ミステリの部/検事の本懐

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棚の前で

『検事の本懐』角川文庫の書影書影:版元ドットコム

検事の本懐

  • ミステリ
  • 角川文庫
  • 分量:ふつう

「罪を丁寧に裁く」。父の事件を背負った検事・佐方貞人が、筋を通し続ける。

おすすめ度
★★★★★
読みやすさ
★★★★★
物語性
★★★★★
実用度
★★★★★
再読性
★★★★★

おすすめ度は、棚の前でが「まず一冊」としてどのくらい強く勧めるかを示す数字です。物語性・再読性・読みやすさと分量から決めています。

版元
KADOKAWA
判型
角川文庫
刊行
2018年7月
ISBN
9784041066591

あらすじ

収録は五編。時系列は前後し、佐方の弁護士時代や、彼の父にまつわる事件も扱われます。取り調べや証拠の扱い、組織内の力関係が具体的に書かれています。

読みどころ

第15回大藪春彦賞を受けています。職業小説としての手触りが強いぶん、法廷ものに馴染みのない人にも入りやすい一冊です。

こんな人に

おすすめしたいのは。検察や司法を扱った物語が読みたい人。

シリーズは『最後の証人』から始まります。

向かないかもしれない人

五編は時系列が前後し父の事件も挟まるので、順を追って読みたい人は戸惑うかもしれません。シリーズは『最後の証人』から始まるので、人物の背景を最初から知りたい人にも不向きです。

比べ読み

『13階段』高野和明

司法の手順を具体的に書く点で近い二冊です。『13階段』は死刑の執行までという期限つきで冤罪を追う話で、謎解きが二転三転します。『検事の本懐』は佐方貞人を軸にした五編で、取り調べや組織内の力関係が中心。一本の長い緊張を味わうなら高野作品、短く区切って人物を追うなら柚月作品を。

『火車』宮部みゆき

職業や制度の仕組みを物語に組み込む点で並びます。『火車』は消えた婚約者を追ううちにカードローンや多重債務の怖さが見えてくる話、『検事の本懐』は検事の筋の通し方を五つの話で見せる作りです。お金の問題に関心があるなら宮部作品、法の現場を知りたいならこちらを先に。

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