あらすじ
子どもには保険がかけられていました。自殺なら保険金は支払われる。けれど若槻は、発見の場に居合わせた菰田のふるまいが頭から離れず、会社の方針とは別に、ひとりで調べ始めます。保険金のために人の命を使う人間が、本当にいるのか。調べるほど、引き返せない場所へ足を踏み入れていきます。
読みどころ
この長編で、作者は第4回の日本ホラー小説大賞をとりました。作者は保険会社に勤めていたことがあり、査定の手順や窓口に来る人びとの描き方に、実際の仕事の手ざわりがあります。幽霊も呪いも出てこない。怖いのは、ふつうに話が通じない人間のほうです。1999年に森田芳光の監督で映画になりました。
こんな人に
おすすめしたいのは。お化けより、人間がいちばん怖いと思っている人。
同じ作者の『新世界より』はSFの大作です。作風はまるで違いますが、人の心の奥の暗さを書く手つきは同じです。











