あらすじ
密室の中で人が殺されたのではなく、密室から人が消えて、外で殺されている。題名の「密室」と「殺人」のあいだにある点が、急に気になってきます。礼子は、ひと癖もふた癖もある関係者たちに一人ずつ話を聞いていきますが、会話はどこか噛み合わず、話がなかなか前に進みません。
読みどころ
1998年に出た小林泰三の最初の長編で、2025年に角川ホラー文庫から改めて出ました。ホラーの書き手が本格ミステリに正面から取り組んだ一冊です。土地に伝わる怪しい言い伝えが漂っているのに、謎解きはあくまで理屈で組み立てられている。礼子と容疑者たちの、少しずつずれていく会話も読みどころです。
こんな人に
おすすめしたいのは。怖い雰囲気の中で、理屈で謎を解く話が読みたい人。
同じ作者の『アリス殺し』も、ずれた会話と理屈で進むミステリです。この本で作者の癖が気に入ったら次に。












