棚の前で/青春の部/家族シアター

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棚の前で

『家族シアター』講談社文庫の書影書影:版元ドットコム

家族シアター

  • 青春
  • 講談社文庫
  • 分量:ふつう

姉と妹、母と娘、兄と弟。近すぎて話せないままの関係を、七つの短編で描く。

おすすめ度
★★★★★
読みやすさ
★★★★★
物語性
★★★★★
実用度
★★★★★
再読性
★★★★★

おすすめ度は、棚の前でが「まず一冊」としてどのくらい強く勧めるかを示す数字です。物語性・再読性・読みやすさと分量から決めています。

版元
講談社
判型
講談社文庫
刊行
2018年4月
ISBN
9784062938488

あらすじ

収録作の主人公は、小学生から社会人まで幅があります。どの話でも、相手を嫌いなわけではないのに素直になれない。そのねじれが、些細な出来事をきっかけにほどけていきます。

読みどころ

和解ではなく、ほんの少し見方が変わるところで終わるのがこの短編集の特徴です。一編が短く、読みやすい。

こんな人に

おすすめしたいのは。きょうだいや親との距離に覚えがある人。

同じ作者の『島はぼくらと』『傲慢と善良』も人の心理を扱っています。

向かないかもしれない人

どの短編も、はっきりした和解や大きな事件では終わりません。すっきりした結末や劇的な展開を期待する人には、物足りなく映ることがあります。

比べ読み

『星やどりの声』朝井リョウ

どちらも家族のあいだの言えなさが軸です。『家族シアター』は七つの短編で、一編ごとに組み合わせが変わり、和解の手前で終わる。『星やどりの声』は一つの家の五人兄妹を追い、終盤で全員の事情がつながる構成。細切れの時間ならこちら、まとまった時間が取れる日は星やどりの声を。

『また、同じ夢を見ていた』住野よる

短い話で見方が変わる感覚を味わうなら『家族シアター』、仕掛けが分かった瞬間に会話を読み直させる驚きなら『また、同じ夢を見ていた』。後者は小学生が語り手で、その語り口を小賢しいと感じるか否かで好みが分かれます。子どもの語りが平気かどうかで順番を決めてください。

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