棚の前で/ホラーの部/きつねのはなし

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棚の前で

『きつねのはなし』新潮文庫の書影書影:版元ドットコム

きつねのはなし

  • ホラー
  • 新潮文庫
  • 分量:ふつう

京都の古道具屋をめぐって、はっきりしない怪しいものが四つの話にまたがって顔を出す。

おすすめ度
★★★★★
読みやすさ
★★★★★
物語性
★★★★★
実用度
★★★★★
再読性
★★★★★

おすすめ度は、棚の前でが「まず一冊」としてどのくらい強く勧めるかを示す数字です。物語性・再読性・読みやすさと分量から決めています。

版元
新潮社
判型
新潮文庫
刊行
2009年7月
ISBN
9784101290522

あらすじ

収められているのは「きつねのはなし」「果実の中の龍」「魔」「水神」の四編です。博識な先輩の下宿に通う大学生、酒屋の高校生の家庭教師を引き受けた大学生、祖父の通夜に集まった一族の孫と、語り手は話ごとに変わります。それでも芳蓮堂と、狐の面と、胴の長いケモノと、水が、四つの話のあちこちに出てくる。読み進めるほど、別々の話の間に細い糸が張られていくのが分かります。

読みどころ

単行本は2006年に新潮社から出ました。『四畳半神話大系』や『夜は短し歩けよ乙女』のにぎやかな語りを思って開くと、まるで違う顔に驚くはずです。笑いはほとんどなく、文章は静かで古風。何が起きているのかを最後まで言い切らないので、読み終えたあとに湿った気味の悪さが残ります。幽霊が飛び出して脅かすような怖さではありません。

こんな人に

おすすめしたいのは。説明のつかない不気味さを、ゆっくり味わいたい人。

同じ作者の怪談なら、旅先の夜をめぐる『夜行』が続けて読む一冊になります。

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