あらすじ
大人たちは遺産相続をめぐって揉めており、その裏では毒を盛る事件も起きています。子どもたちは自分たちで犯人を探し、同時に座敷童子の正体も突き止めようとする。
読みどころ
もとは子ども向けの叢書のために書かれた一冊です。易しい言葉で書かれているのに、仕掛けは本格で、大人が読んでも十分に楽しめます。
こんな人に
おすすめしたいのは。子どもが探偵役をつとめる話が好きな人。
同じ作者の『残穢』『鬼談百景』は大人向けの怪談です。
向かないかもしれない人
子ども向けの叢書が初出で、易しい言葉で進みます。大人向けホラーの濃い怖さや、凝った文体を期待すると物足りなく映るでしょう。
比べ読み
『おそろし 三島屋変調百物語事始』宮部みゆき
『おそろし』は心を閉ざした娘が客の怖い話を聞き続ける変わり百物語で、長さはありますが一話ずつ区切れます。『くらのかみ』は子どもたちが犯人探しと座敷童子探しを同時に進める謎解きです。怪談をじっくり聞く形を好むならおそろし、易しい文で本格の仕掛けを楽しみたいならこちらを先に。
『死者のための音楽』山白朝子
乙一の別名義による『死者のための音楽』は、死者との距離が近い世界の短編集で、怖さより悲しさが残る種類の本です。『くらのかみ』は怪異と遺産相続の毒殺騒ぎを、子どもの探偵役で解いていく一続きの話。推理の手ごたえを求めるならこちら、しんみりしたい夜は山白朝子を。











