あらすじ
誠治が就くのは土木工事の現場の仕事です。仕事の手順、職場の人間関係、収入の現実が具体的に書かれます。並行して、父との衝突や、母の治療の経過が描かれます。
読みどころ
就職や転職の話を、家族の問題として書いた作品です。仕事を辞めた経験がある人ほど、序盤の描写が刺さります。
こんな人に
おすすめしたいのは。働き方に迷っている人。
テレビドラマ版は2010年放送。『旅猫リポート』も同じ作者の長編です。
向かないかもしれない人
父との衝突や母の治療の経過など、家族のつらい場面が仕事の話と並行して続く。仕事の話だけを軽く読みたい人には重い場面があり、働き方の答えを解説する本でもない。
比べ読み
『生きるぼくら』原田マハ
どちらも働けなくなった若者が家族のために動き出す話。「生きるぼくら」は四年間引きこもった青年が蓼科の祖母のもとで米作りに取り組むで、読み口はやさしい。「フリーター、家を買う。」は土木の現場で働きながら父との衝突や母の治療に向き合う。穏やかに読む日は「生きるぼくら」、収入の現実まで読みたい日はこちら。
『自転しながら公転する』山本文緒
「自転しながら公転する」は母の介護で地元に戻った三十代の女性が、仕事と介護と結婚を同時に抱える話で、答えを出さずに終わる。「フリーター、家を買う。」は三か月で辞めた息子が、母のために家を買うという目標へ向かう。目標に引っ張られたいならこちら、迷いを迷いのまま見たいなら「自転しながら」を。














