あらすじ
裏染の推理は、傘の置かれ方、靴の濡れ具合、扉の開閉といった小さな事実の検討から始まります。証拠の提示が徹底して公平で、読者も同じ条件で考えられる。学校の見取り図も付いています。
読みどころ
物証の解釈だけで犯人を一人に絞るやり方が徹底していて、本格ミステリの手本のような作りです。会話は軽く、読みやすさと本格度が両立しています。
こんな人に
おすすめしたいのは。証拠の積み上げで解く推理が好きな人。
シリーズは『水族館の殺人』『図書館の殺人』と続きます。
向かないかもしれない人
傘の置かれ方や靴の濡れ具合といった物証の検討が中心になる。登場人物の心情や人間ドラマを読みたい人には、推理の手順の細かさが味気なく感じられるかもしれない。
比べ読み
『氷菓』米澤穂信
どちらも学校が舞台の推理だが、本作は殺人事件の物証を一つずつ詰め、『氷菓』は事件ではなく文章や言い回しを材料に謎を解く。星は同じ並び。人の死なない謎から入りたいなら氷菓を先に、公平な証拠の積み上げで犯人当てに挑みたい時は本作を。
『容疑者Xの献身』東野圭吾
本作は読者と同じ条件で犯人を絞る推理の手本、『容疑者Xの献身』は犯行を先に見せたうえで隠し方の読み合いが続く。物語性は容疑者Xが星一つ上。自分で解いてみたいなら本作から、天才同士の対決に引き込まれたい日は容疑者Xを。











