棚の前で/ミステリの部/氷菓

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棚の前で

『氷菓』角川文庫の書影書影:版元ドットコム

氷菓

  • ミステリ
  • 角川文庫
  • 分量:軽い

省エネを旨とする高校生が、33年前の文集の謎に引っ張り出される。古典部シリーズの第一作。

おすすめ度
★★★★★
読みやすさ
★★★★★
物語性
★★★★★
実用度
★★★★★
再読性
★★★★★

おすすめ度は、棚の前でが「まず一冊」としてどのくらい強く勧めるかを示す数字です。物語性・再読性・読みやすさと分量から決めています。

版元
角川書店
判型
角川文庫
刊行
2001年11月
ISBN
9784044271015

あらすじ

古典部が作る文集「氷菓」には、33年前の号があります。当時の学校で何が起きたのか、残された文章と言葉の選び方だけを手がかりに、四人が答えに近づいていく。人が死なない代わりに、言葉の意味を詰める作業が中心になります。

読みどころ

推理の材料が、事件ではなく文章や言い回しである点がこのシリーズの特徴です。高校生どうしの距離の取り方も細かく、推理小説をほとんど読んだことのない人の入口になります。

こんな人に

おすすめしたいのは。人が死なないミステリを探している人。

シリーズは『愚者のエンドロール』『クドリャフカの順番』と続きます。2012年にアニメ化。

向かないかもしれない人

殺人も派手な事件もなく、推理の材料は古い文集の言葉の選び方です。スリルのある事件や、緊迫した追跡を読みたい人には地味に映る場合があります。

比べ読み

『体育館の殺人』青崎有吾

どちらも学園が舞台の本格寄りの謎解きです。『体育館の殺人』は殺人事件を物証の解釈だけで絞り込む作りで、こちらは人が死なず、文章や言い回しを手がかりに33年前を探る。死体の出てこない謎から入りたいなら氷菓、厳密な推理を楽しみたいなら体育館の殺人へ。

『早朝始発の殺風景』青崎有吾

日常の謎を会話で解く点で並べられます。『早朝始発の殺風景』は二人きりの雑談の中で推理が完結する短い連作で、一編ずつ読める。こちらは古典部の四人が一冊かけて一つの謎に近づく形。細切れの時間に読むなら早朝始発、腰を据えるなら氷菓が合います。

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