あらすじ
学園祭でのラーメン屋台、ロボット相撲、火薬の扱い。騒ぎの一つ一つが具体的で、工学部の学生の生活が細かく書かれています。語りの枠として、卒業から年月がたった場面が置かれています。
読みどころ
戻れない時間として最初から示されているぶん、騒がしい場面ほど後で効きます。短く、一気に読み切れる分量です。
こんな人に
おすすめしたいのは。理系の学生生活を描いた話が好きな人。
同じ作者の『阪急電車』『図書館戦争』も文庫で読めます。
向かないかもしれない人
火薬や爆発、ロボット相撲など、工学部の部活の内輪の熱量が話の中心にある。学生のばか騒ぎのノリに乗れない人は、前半で置いていかれると感じるかもしれない。
比べ読み
『ホテルジューシー』坂木司
どちらも若者の騒がしい日々を軽い筆で書くが、『キケン』は工科大学の部活、『ホテルジューシー』は沖縄の安宿での仕事と日常の謎が中心になる。星の並びは同じ。理系の部室の熱気を浴びたいならキケン、旅先の空気と小さな謎解きがほしい時はホテルジューシーへ。
『ワーキング・ホリデー』坂木司
仲間と過ごした戻らない二年間を振り返る本作に対して、『ワーキング・ホリデー』は元ホストと突然現れた息子の親子の話。友人同士の騒ぎを笑いたい日はキケンを先に、働く場面を通して家族が形になっていく過程を見たい日はワーキング・ホリデーを選ぶとよい。













