棚の前で/ミステリの部/龍神の雨

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棚の前で

『龍神の雨』新潮文庫の書影書影:版元ドットコム

龍神の雨

  • ミステリ
  • 新潮文庫
  • 分量:ふつう

義理の父と暮らす兄妹、義理の母と暮らす兄弟。二つの家に降り続く雨。

おすすめ度
★★★★★
読みやすさ
★★★★★
物語性
★★★★★
実用度
★★★★★
再読性
★★★★★

おすすめ度は、棚の前でが「まず一冊」としてどのくらい強く勧めるかを示す数字です。物語性・再読性・読みやすさと分量から決めています。

版元
新潮社
判型
新潮文庫
刊行
2012年2月
ISBN
9784101355535

あらすじ

雨が全編を覆い、川の増水が物語の時計になります。子どもたちはそれぞれ大人を疑い、自分たちで解決しようとして事態を複雑にしていく。視点は章ごとに切り替わります。

読みどころ

思い込みが悲劇を作るという、この作者の主題が強く出た一作です。読後感は重いですが、構成は緻密に組まれています。

こんな人に

おすすめしたいのは。重い家族ものを読める人。

同じ作者の『シャドウ』『ラットマン』も同じ系統です。

向かないかもしれない人

義理の親と暮らす子どもたちが大人を疑い、事態を悪くしていく。重い家族ものを読む気分でない時や、子どもが追い詰められる展開がつらい人には勧めにくい。

比べ読み

『天使のナイフ』薬丸岳

家族を軸にした重い話という点で並ぶ。『天使のナイフ』は少年法をめぐって被害者と加害者の両側を見つめる社会派、本作は二つの家の子どもたちの思い込みが悲劇を生む。社会の制度を考えたい時は天使のナイフ、子どもの視点の危うさを追いたい時は本作を。

『Nのために』湊かなえ

『Nのために』は四人の若者がそろって嘘をつく動機が主題で、恋愛小説としても読める。本作は雨と川の増水に追われるように、子どもたちが大人を疑って動く。星は同じ並び。人の思惑の綾を味わいたい日はNのために、張りつめた家族の話を読める日は本作。

stock

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