棚の前で/ホラーの部/あんじゅう 三島屋変調百物語事続

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棚の前で

『あんじゅう 三島屋変調百物語事続』角川文庫の書影書影:版元ドットコム

あんじゅう 三島屋変調百物語事続

  • ホラー
  • 角川文庫
  • 分量:厚い

聞き手のおちかのもとへ、また新しい語り手が訪れる。三島屋の百物語、第二集。

おすすめ度
★★★★★
読みやすさ
★★★★★
物語性
★★★★★
実用度
★★★★★
再読性
★★★★★

おすすめ度は、棚の前でが「まず一冊」としてどのくらい強く勧めるかを示す数字です。物語性・再読性・読みやすさと分量から決めています。

版元
KADOKAWA
判型
角川文庫
刊行
2013年6月
ISBN
9784041008225

あらすじ

表題作では、人に害をなさないまま消えていく存在が描かれます。おちか自身も、前作で負った傷から少しずつ回復していく。江戸の暮らしの描写は今回も細かい。

読みどころ

怖い話の中に、救われない者への視線があるのがこのシリーズの持ち味です。長さはありますが、一話ずつ独立しています。

こんな人に

おすすめしたいのは。『おそろし』を読み終えた人。

シリーズは『泣き童子』『三鬼』と続きます。

向かないかもしれない人

シリーズの第二集で、聞き手のおちかが前作で負った傷が前提になっている。『おそろし』を読まずに始めると、主人公の事情がつかみにくいかもしれない。

比べ読み

『花菱夫妻の退魔帖』白川紺子

どちらも怪異を扱いながら人の情に重心を置く。本作は江戸の聞き手が一話ずつ語りを受け止め、『花菱夫妻の退魔帖』は大正の夫婦が持ち込まれる怪異を祓う。星は同じ並び。江戸の暮らしの細かさに浸りたいなら本作、夫婦の話を軽く楽しみたい日は花菱夫妻を。

『ぼぎわんが、来る』澤村伊智

同じ星の並びでも怖さの質はかなり違う。『ぼぎわんが、来る』は家庭の身勝手さと怪物の恐怖が重なり、後半は派手な対決へ進む。本作は救われない者へ向ける視線が中心で、静かに聞く話。眠る前に読むなら本作、勢いのある怖さを求める時はぼぎわんへ。

stock

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