あらすじ
灯台の当直の手順、器具の扱い、天候との関係。職場の描写が丁寧に積み上げられます。土地の伝承と、実際に起きる不審な出来事が重ねられていきます。
読みどころ
働く場所を変えるごとに怪異と出会うという、このシリーズの型が定着した一冊です。前作を飛ばしても話は分かります。
こんな人に
おすすめしたいのは。職業の描写が濃いホラーを読みたい人。
シリーズの一作目は『黒面の狐』です。
向かないかもしれない人
灯台の当直の手順や器具の扱いが丁寧に積み上げられるぶん、序盤の進みはゆるやか。読みやすさの星は3つで、早い展開で驚かせるホラーを期待すると、もどかしく感じるかもしれない。
比べ読み
『残穢』小野不由美
どちらも土地の過去が怖さの源だが、『残穢』は自分の部屋の前の住人をたどる身近さで迫り、本作は灯台という職場の手順を積み上げて怪異へ寄せる。読みやすさは残穢が星一つ上。日常の延長で怖がりたいなら残穢を先に、仕事の描写ごと味わう時は本作を。
『ドラキュラ』ブラム・ストーカー
『ドラキュラ』は日記と手紙だけで正体の見えない存在が近づき、本作は灯台の当直の日々に白い影が重なっていく。星の並びは同じ。古典の書簡形式でじわじわ迫る怖さを好むならドラキュラ、日本の伝承と働く場所の描写を重ねたいなら本作から。














