あらすじ
連続して起きる放火。どこを探しても出てこない凶器。捨てられたバラバラの遺体。理由のわからない立てこもり。どれも、現場の聞き込みと鑑識の報告を積み上げるだけでは、最後のひとかけらが埋まらない事件です。葛は部下を動かして事実を集めさせ、集まったものの中から、ほかの誰も気にとめなかった食い違いを拾い上げます。
読みどころ
学園ものの〈古典部〉シリーズで知られる作者が、初めて警察と本格ミステリを組み合わせた本です。単行本は年末のミステリのランキング3つで1位をそろえ、三冠と呼ばれました。派手な推理の場面より、地道な捜査のすき間にある小さな違和感で話が裏返る。一話ずつ区切りがつくので、寝る前に一つ読む読み方もできます。文庫の解説は有栖川有栖です。
こんな人に
おすすめしたいのは。刑事ドラマの、会議室で報告を聞いている場面がいちばん好きな人。
同じ作者の『満願』も、一話ごとに最後の数ページで景色が変わる短編集です。こちらが気に入ったら次に。














