棚の前で/人生の部/ライオンのおやつ

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棚の前で

『ライオンのおやつ』ポプラ文庫の書影書影:版元ドットコム

ライオンのおやつ

  • 人生
  • ポプラ文庫
  • 分量:ふつう

余命を告げられた三十三歳の女性が、人生の最後の日々を過ごす場所に選んだのは、瀬戸内の島のホスピスだった。

おすすめ度
★★★★★
読みやすさ
★★★★★
物語性
★★★★★
実用度
★★★★★
再読性
★★★★★

おすすめ度は、棚の前でが「まず一冊」としてどのくらい強く勧めるかを示す数字です。物語性・再読性・読みやすさと分量から決めています。

版元
ポプラ社
判型
ポプラ文庫
刊行
2022年10月
ISBN
9784591175064

あらすじ

島に着いた雫を迎えたのは、代表のマドンナと、人なつこい犬の六花。畑の野菜、海の景色、同じ家で最期を待つ入居者たちとの会話。雫はここで、ずっと押し込めてきた家族のことや、自分の人生と向き合っていきます。日曜日のおやつの時間には、誰かの思い出の味が、その人の人生と一緒に語られます。

読みどころ

「死ぬのが怖い」という気持ちを否定せず、それでも今日のごはんがおいしいことを大事にする。そういう書き方に、救われる人は多いと思います。出てくるおやつがどれも具体的で、読みながら自分なら何をリクエストするか考えてしまいます。

こんな人に

おすすめしたいのは。大切な人を見送ったことがある人、これから見送る人。

2021年にドラマ化されました。同じ作者の『ツバキ文具店』も、手紙を通して人の思いを届ける優しい話です。

向かないかもしれない人

余命を告げられた主人公の最後の日々が中心なので、身近な人を亡くした直後で死を扱う話に触れるのがつらい人は、時期を選んだほうがよさそうです。

比べ読み

『ツナグ』辻村深月

死と別れを扱う点は重なるが、こちらは見送られる側が島で日々を過ごす話、『ツナグ』は死者に一度だけ会える仕組みを通して残された側を書き、後味の苦い章も含む。穏やかに向き合いたいならこちらを先に、別れの別の面まで見たいなら向こうへ。

『神様のカルテ』夏川草介

終末期の医療に触れる点で近いのが『神様のカルテ』。あちらは医師の側から地方病院の現実を書き、古風な語り口に慣れが要る。こちらは患者本人の目線で、おやつや畑の野菜を通して一日ずつを味わう。医療の現場を知りたいなら向こう、本人の気持ちに寄り添うならこちら。

stock

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