棚の前で/ミステリの部/少女

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棚の前で

『少女』双葉文庫の書影書影:版元ドットコム

少女

  • ミステリ
  • 双葉文庫
  • 分量:ふつう

「人が死ぬ瞬間を見てみたい」。そう思った二人の女子高生が、それぞれ別の場所へ向かう。

おすすめ度
★★★★★
読みやすさ
★★★★★
物語性
★★★★★
実用度
★★★★★
再読性
★★★★★

おすすめ度は、棚の前でが「まず一冊」としてどのくらい強く勧めるかを示す数字です。物語性・再読性・読みやすさと分量から決めています。

版元
双葉社
判型
双葉文庫
刊行
2012年2月
ISBN
9784575514834

あらすじ

章ごとに語り手が交代し、それぞれの夏休みが描かれます。学校でのいじめ、家庭の事情、書くことへの憧れ。終盤で、二人が知らなかった偶然のつながりが明かされます。

読みどころ

十代の残酷さと自意識を、一人称のまま書ききる作品です。偶然の重なり方が強引に見えるかどうかで評価は分かれます。

こんな人に

おすすめしたいのは。『告白』の読み口が合った人。

2016年に映画化されました。

向かないかもしれない人

「人が死ぬ瞬間を見てみたい」という動機から始まり、いじめも扱う。偶然の重なり方を強引と感じる人もいるので、筋の必然性を重んじる人には引っかかりが残りそうだ。

比べ読み

『ボトルネック』米澤穂信

十代の主人公の苦さを書く点で通じる二冊。『ボトルネック』は自分が生まれなかった世界に迷い込み、明るい姉との対比が核になる。少女は二人の女子高生が別々に過ごす夏を語り手の交代で追い、偶然のつながりが終盤に明かされます。自分の存在を問う痛みならボトルネック、十代の残酷さを見るなら本作。

『向日葵の咲かない夏』道尾秀介

『向日葵の咲かない夏』は少年の目で語られ、読み心地がかなり不穏で好き嫌いがはっきり分かれる。少女も十代の自意識が中心ですが、章ごとに語り手が替わる。語りの違和感を手がかりに読む話が好みなら向日葵、女子高生二人の視点を並べて読む形が好みなら本作が合う。

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